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還流独歩

建具図確認 2013.02.28

都内の現場で建設工事が進んでいる物件の建具図の最終確認をする。本来なら、もっと早めに図面を確認しないといけないのだが、どうしても遅れ気味になってしまうのは、いつものことである。見積のときから今日まで、一体、何度、図面を描き直してもらっただろう。最低でも5回はお願いしているはずだ。そして、最終承認をしなければならない段階になっても、まだ図面のやり取りを続けている。でも、それくらいのしつこさがないといけないのだとも思う。

どうして、それほどまでのやり取りが出て来るのかというと、うまく答えられないかもしれないが、例えば、床の仕上げの高さを変更したりすれば、建具の高さも変わって来る。靴摺りは床面から、どれくらい出ていれば良いのか、扉の前後で床の高さが変わる場合には、下枠の高さは、どの程度あれば良いのかということを電話で確認し、図面を訂正したりしていると、それだけでかなりの時間が過ぎて行く。でも、納期を考慮すると、これ以上は引き延ばせない。

図面に最後の赤訂正を入れて、この変更をもって承認しますと書き添え、PDFで送った。これで安堵だが、承認後も、また訂正が出て来ることはよくあることだから、それを頭に入れておこう。他にもアルミ製の開口部もあるから、その図面も確認しなければならない。一つの建物をつくり上げるには、こういった図面の確認という作業が何度も必要であり、それが設計事務所の役割でもある。奇麗な納まりになるよう、これからも留意したい。5月末の竣工が楽しみである。

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