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還流独歩

東へ9000km移動 その1 2013.07.03

4時起床。掃除などの時間のかかる作業は夕べのうちに済ませた。この時期は着るものが薄手なので、荷物もかさばらず、まとめるのも楽である。6時半過ぎには出発の準備をほぼ終えたので、書きかけのドイツ宛の礼状を3通書く。手元には、かなり昔に買ったドイツ語の手紙の書き方に関する本があるので、それもたまに参考にしたりするのだが、実際に使える文章は多くないので、それなりに自分の頭で考えて書くことがほとんどだ。文法や綴りに間違いがないか確認するのはもちろんのことだが、何にもまして手紙の内容が相手にうまく伝わるかどうかの方が重要だったりする。

そんなことをしていると、時間は瞬く間に過ぎ、バスに乗る時間が近づいて来た。あいにく雨が降り始めたが、10分ほどで小降りになったので、出かけることにする。でも肝心のバスが来ない。待っている他の人たちも、いつ来るのか気になるようだ。朝は違う方向から10分おきに2本のバスが来るので、本当なら5分に一台来る計算になるのだが、バスというのは、全然、来ないかと思うと、何台かまとまって来たりするのは、どこの国でも同じなのだろうか。結局、20分ほど待って、ようやく一台が来た。何台か連なって来るかと思ったが、今日は違った。

ケルン中央駅で搭乗手続きを済ませる。以前は係の人がいて、そこで顔を合わせながら手続きをしたのだが、いつの間にか4台の自動チェックイン機に入れ替わっている。男性が一人いたので訊いたみたが、何かあったときに対応する人のようで、搭乗手続きは機械で行なわざるを得ないらしい。それは仕方ないとしても、以前まであった無料の新聞もなくなっている。明らかに経費の削減なのだろう。自動チェックイン機は便利だけれど、何となく寂しい。いまや、オンラインでの搭乗手続きも可能にはなったけれど、対面式で発券してもらうことが意外と好きだったりするのである。

掲載日:2014年8月20日(水)

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