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還流独歩

日本の暦は日曜始まり 2009.11.16

日本の月めくりの暦は日曜始まりが多い。いや、多いどころか、そのほとんどが日曜から始まるものばかりだろう。一方、ドイツのカレンダーは間違いなく月曜始まりである。壁掛けだろうが手帳用だろうが、何から何まで全て月曜始まりだ。そこに疑問を挟む余地はない。詳しいことは良くわからないが、欧州の暦の大半が月曜始まりではないかと思う。

その理由は日曜が安息日としての意味合いを持っているからだろう。月曜から一週間働いて日曜に休む。ドイツでは、昔は日曜に掃除や洗濯といった労働をしてはならないという決まりがあったと聞いている。実際、日曜に洗濯をしてはいけないと、ドイツ人に冗談半分に言われたことがあるから、きっと本当なのだろう。だから日曜が暦の一番右側にあることには正当性がある。

試しに、いろいろなサイトを検索してみると、歴史的には日曜始まりが正しいという記述も見られるが、ドイツでは月曜始まりが基本のようだ。なぜなら、1は月曜、3は水曜、6は土曜で、7は日曜というように、曜日を数字で表す慣例が残っているからだ。ただ、最近ではあまり用いられていないようにも思える。

私のおぼろげな記憶を辿ると、確か日本のカレンダーも、昔は月曜始まりだったようにも思えるのだが、どうだろうか。ただ小学生の頃、父親に「カレンダーはどうして日曜が始まりなのか」と尋ねた記憶があるから、昭和40年代、あるいは1970年頃の暦が月曜始まりだったという記憶は、単に私の勘違いかもしれない。

では、日本で日曜始まりの暦が大半を占めているのはなぜだろう。それはアメリカの影響が大きいのではないかと勝手に思っている。そこでいま、「海外書き人クラブ」の強力な情報網を使って、世界中の暦事情について調べているところだ。仮に欧州もアフリカも南米も月曜始まりの暦が大半だとしたら、英語圏の暦だけが日曜始まりということなのかもしれない。イスラム圏の暦も気になるところだ。

実際、土曜の夕方に「さあ、明日から一週間の始まりだ!」と思う人は少ないはずだ。むしろ、日曜の夕方を迎えた段階で「明日から、また新しい一週間が始まる」と思う人が大半ではないだろうか。しかし、それは日本人の感覚なのかもしれない。例えば、アメリカの人は、日曜になると新しい週が来たと考えるのだとしたら、暦と整合がとれていることになる。

それはともかく、私は個人的に月曜始まりの暦が好きである。好きであるというより、日曜始まりの暦に納得が行かないからだ(苦笑)。しかも月曜始まりの暦に慣れてしまっているので、日本でも月曜始まりのカレンダーを使っている。土日という週末が右側にまとまってあるからとても見やすいし、手帳も土日がまとまっているのでわかりやすい。

今日は暦で熱くなってしまったが、それに対する意見は人それぞれだろうから、まずは世界各国の暦事情について、情報を待つことにしよう。

その結果は以下の通りです。

世界のカレンダー
 
加筆訂正:2010年1月21日/2011年12月10日(土)

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